電源ライン設計を革新。PD適用

PD適用については当ホームページの「技術解説 2.ICの電源ライン、パスコン最適化に当社のPD適用。」において紹介しておりますが、具体的にどのような方法で行うかを説明した資料を「公開技術資料」のページに”PD適用に関する技術資料”として掲載いたしました。

更に、”EMC村の民”のエンジャー様のご厚意によりYouTube動画(約8分)で解説して頂きました。電源ラインの設計(特にパスコンの設定方法)に関して関心をお持ちの方々には是非参考にして頂きたいです。

当社の「PD適用」は一般的に知られているPI設計のような”インプトインピーダンス”や”ターゲットインピーダンス”の概念を必要としません。指標となる”PD値”を目安となる設定値を満足させることで、

①ICに接続する電源ラインによるEMI(不要輻射)のリスクを低減

②そのICの動作の安定性の確認

の①、②を同時に行うことになるのです。

これは将に、回路図検討段階でできる(やるべき)回路設計でありEMC設計です。

一つの例としてよく回路図で見られるもので、4MHz程度の動作周波数のICでその電源端に1μF程度のパスコンが付けてられている場合があります。この状況を”PD適用”で見てみると1μF程度のパスコンでは機能的には意味が無いことが分かります。もしちゃんとパスコンを設定するのであれば、10μF以上の容量が必要であることが分かります。

そして、そういったことをLTspiceで検討できるというのもPD適用を実践する障壁を下げることができるものと思っています。

今回掲載した”PD適用”の資料はセミナーでは”基礎編”となりますが、”実践編”につきましては当社のセミナー中でご紹介します。特にメイン基板からサブ基板へケーブル(ハーネス)を介して電源を送る場合(この状態の時にEMIのリスクが高まります。)の電源ラインの検討方法、更にその際に必要となる回路処理方法をご紹介します。

是非“PD適用”をご検討頂きたいです。